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そんなこと、できっこないと思っているだろうが、自動車では時間の問題になってきている。

以下は、単なる空想である・・・。

全自動潜水機は、架空の水中ロボットである。

一見すると、ＣＣＲとＤＰＶが合体したように見える。

ダイバーは、フィンなどという野蛮でブサイクなものは身に付けない。

水中で泳ぐなんて危険な行為（だって、ジジババのダイバーは、たいてい循環器系の疾患持ってるし）は、許されないのだ！。

もちろん、ダイブマスターの試験にだって、４００ｍスイムとかはとっくの昔になくなっている（ははあ、動機はそれかあ・・・）。

全自動潜水機の起動は、ダイバー固有のリストバンドをして近づくだけでよい。

スタートアッププロシージャーが立ち上がり、ネガティブチェックを含めたシステム診断は全自動で行われる。

信頼性が向上しているので、マウスピースをオープンサーキットに切り替えるなどという、ダサイ行為はないのだ（プレブリージングも機械が行う）。

プレダイブチェックが終わると、コンピューター殿が潜行を促す。

全自動潜水機のマウスピースを咥えると、センサーが唾液や呼気を分析して、体調をチェック。

アルコールやニコチン（当然、タバコなんて禁止です！）、脱法ハーブ（！）などの成分が検出された時は、ダイビングを始められないどころか、衛星無線ＬＡＮを通じて、直ちに当局に通報される。

他人のリストバンドをくすねて、悪用しようとしても、唾液中のＤＮＡを解析（１分以内）されるので、無駄な努力だ。

この潜水機の唯一の問題は、耳抜不良にだけは対応できないという点である。

人間に固有のこの機能だけは代替出来ない。

体調不良で耳抜きに手こずったりすると、潜水機が感知して、潜行速度を調節する。

推奨される耳抜きのタイミングも教えてくれる。

その頃には、耳抜きに詳しい耳鼻科の医者も多くなっている（？）ので、ダイバーは相談に行けばいいのだ。

耳抜きが順調ならば、潜行速度の調節は当然機械が行う。

ダイバーは、カラー液晶画面に表示される様々な情報を確認しながら、ＤＰＶによる水中散歩を楽しむのだ。

機械の操作は音声やジェスチャーで行う。

ＤＰＶの牽引はハーネスのＤリングで行っているので、ダイバーは両手が自由に使える。

モニターカメラの前で、ＯＫマークを出すとか、親指を立てて浮上を指示してもいい。

音声での指示の時は、当然、「ＯＫ、グーグル！」といわなければならない（って、とうとう、こんなとこまで進出してきたのかあ！）。

まあ、モニター画面に時々広告が出るくらいは、我慢しなければならないな。

もちろん、マウスピースを咥えたままで、もぐもぐ言っても、音声解析ソフトが補正してくれるので、全く問題はない。

ちっと気になる魚を見たので、追いかけてくれと指示するが、コンピューター殿は、この海域では魚を追いかけたりすることは禁じられているから、と回答して、言うことを聞いてくれない。

「クソッタレ！」

悪態をついても、頑として聞かない。

コンプライアンスは徹底しているのである。

ダイバーの浮力調整は、もちろん機械が行っている。

ＢＣはちゃんと付いているのだ。

中のエアを出し入れして中性浮力を確保しているのは、もちろんコンピューター殿である。

カウンターラングは、機械の中に納まっているので、フラッシングとかは手動で行うことは出来ない。

もし、必要な事態が起これば、コンピューター殿が自動で行う。

その際の中性浮力の確保は、当然連動して行われるので、排出されたガスによって分かるだけで、ダイバーは関与しない。