55万
2014-09-21


55万


WHOが掲げた感染者数の公式予測は2万人。

英国の研究者が試算したのは、3万人。

東大の先生が書いた論文には28万人(27万7千人)とある。

CDCの試算は、50万人超だそうだ・・・。

(エボラ感染50万人超の試算 最悪ケース、米疾病対策センター)
[URL]

「エボラ出血熱の感染者数が、最悪のケースで来年1月末に50万人を超える可能性があるとする米疾病対策センター(CDC)の試算」

「流行の封じ込めに向けた各国の追加対策が講じられなかった場合を想定したコンピューター予測の結果。」

「来週以降に正式公表の試算では数字が変わる可能性がある。」

だとしたら、スクープだな。

(Ebola Worst-Case Scenario Has More Than 500,000 Cases:元記事)
[URL]

「The Ebola outbreak in West Africa could spread to hundreds of thousands more people by the end of January, according to an estimate under development by the U.S. Centers for Disease Control and Prevention that puts one worst-case scenario at 550,000 or more infections.」

なんだ、最悪55万以上って書いてあるじゃん!?。

「“CDC is working on a dynamic modeling tool that allows for recalculations of projected Ebola cases over time,”」

介入の効果を反映できるモデルを作っているのかもしれないな。

そうでなければ、どれだけの資源を投入すべきかの判断の根拠にはならない。

地域別に、細かく見ていかなければならず、報告の精度(ボロボロですが)を評価したり、そこから割り出した実態の数字を適用する仕掛けも必要だろう。

問題は、資源投入よりも、撤退の時期や速度なんだろうが、まあ、まだまだ先の話だ。

これだけの蔓延の後である。

詰めが甘いと、再燃する可能性が高い。

記事の中では、コロンビア大学の試算も紹介されている(10月末ごろに最大で約5万)。

しかし、どんな試算をしても、感染の状況を予測することはできないと、浮沈子は感じている。

感染モデルは、入院患者が逃げ出したり、病院が襲撃されたり、タクシーが患者を乗せて町中を走り回ったり、啓発活動のスタッフが虐殺されるようなことは想定していないからだ。

各国の地域別の集計を試みて分かってきたのは、この流行を単一の感染拡大として捉えることは最早できないということだ。

同時多発で、次にどこで起こるか予測が付かず、一旦感染爆発が起これば、その地域で広がり続ける。

それが収まりかけると、別の地域で再び再燃する。

全体で見れば、コンスタントな傾向が見られるかもしれないが、内容的には複数の感染爆発が波状的に起こっている。

MSFが危惧しているのもその点なのだろう。

もぐら叩き状態が、いつまでも続く。

55万という数字に、浮沈子は驚かない。

それは、十分有り得る話だ。

しかも、時期は別にして、対策を行ったとしても到達してしまう数字かもしれない。

そして、半数は亡くなってしまう。

主要3か国の人口が2000万の地域で、20数万人の死者というのは、1パーセント超である。

1年間に自然死するのは、この2倍位かもしれないが、家庭や社会の担い手を一気に失う影響は大きい。

そもそも、55万というこの数字自体が、来年1月末の数字であって、その後どうなるかを予測していない。

100万になるのか、1000万になるのか。

人事ではない。

今のところ、国境を越えた大規模な感染拡大には至っていないが、今後もその可能性がないとはいえない(セネガルは、終息宣言したそうです)。

というより、増大していくに違いない。


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[ノンセクション]

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