2017-08-05
100km2500回転
午前中、浮世の雑事で03ボクスターを駆る。
帰りに神田に寄って、サイドマウント用のボルトスナップを仕入れる。
少し小ぶりの、分厚い手袋をしていない時用のヤツ。
こいつを使いこなせないとな。
帰ってきてから飯を食い、一休みして、再びポルシェの入れ替え。
忙しいな。
03ボクスターを高速で走らせて、あることに気づく。
100kmの時の回転数が、なんと、2500回転で500Eと同じなのだ。
2003年型ボクスター(986)は、ティプトロニックSとかいうヤツで、一応5速ということになっている。
通常は2速発進だから、実質4速のオートマだ。
ボクスターは、ポルシェ(当たり前です)。
500Eは、ダイムラーベンツ(当時)。
出来た時期も10年以上異なる(浮沈子の500Eは92年式)。
メーカーも、排気量も、オートマも、作られた時期も異なるのに、100km2500回転は同じなのだ。
うーん、奇遇だな。
しかし、乗り味は異なる。
500Eの場合は、そこから軽く踏み足すだけで、軽やかな加速が始まるんだが、03ボクスターはそうはいかない。
2.7リッター水平対向6気筒エンジンは、かったるそうに細いトルクを絞り出し、一発蹴りを入れて下のギアを選択しろとむずがる。
排気量が倍も違うし、エンジンの形式も異なるので、同じフィーリングを期待してはいけない。
回してナンボのポルシェのエンジンだからな。
景気よく、下のギアにシフトして、どーんと加速するのがよろしい。
入れ替えて乗ってきた83タルガなんだが、100kmの時の回転数を覚えていない。
手元に持ってきたので、少し乗り込んでみよう。
夜の下道を、久々に屋根を開け放って走った。
気持ちいい。
ボクスターに比べれば、やや面倒だが、夏の夜のオープンドライブは病みつきになる。
どこかの雑誌に書いてあったが、心に効く。
病んだり、癒したり、忙しい話だ。
月が出ていて、おそらく月齢は13夜くらいだろう。
月明かりの下を、屋根を開け放った80年代の空冷ポルシェで走る。
1500回転から2000回転でゆるゆると回るエンジンのつぶやきに耳を澄ませながら、夏の夜の夢(大方、路線バスなんですが)を追いかけつつ走る。
流して良し、踏んで良し。
このエンジンは機械ではない。
生き物のように呼吸し、ささやき、そして咆える。
空冷エンジンのエンスージアストが、絶えない理由が分かる気がする。
エンジンとの対話、クルマとの対話を楽しみながら走る。
意味もなくギアを変え、回転を上げたり下げたりしながら、ご機嫌を伺う。
前のクルマとの車間を空けては、加速したり、エンジンブレーキが利いた時のクルマの挙動を確かめたりする。
先頭で発進する時には、加速の際のグリップを確認するために、ちょこっと踏み込んでみたりもする。
飽きない・・・。
これは、大人のドライバーの、真のオモチャだ。
サーキットに持ち込めば、その限界の低さから、思い切り振り回すことも出来る。
人間の限界(浮沈子の場合)は、さらに低いから、とても楽しい。
もちっと乗ってやらなければならんな。
100kmでは、何回転なんだろう?。
セ記事を書く
セコメントをする