ストレス、パニック、フラッシュバック
2017-09-29


ストレス、パニック、フラッシュバック


浮沈子はストレスに弱い。

ダイビング中にも、多大なストレスを感じることがある。

ガン流れの中で泳いだりする身体的ストレスと共に、精神的なストレスで、パニックに陥ったことがある。

一昨年のパラオで、シャンデリアケーブに潜った時もそうだった。

真っ暗な中、ライトの光は壁に届かず、自分が浮いているのか沈んでいるのかさえ分からない。

いくつかあるエアポケットを、一つ一つ辿っていくのかと思っていたが、一向に浮上する気配もなく、一番奥の水面まで、ひたすら泳ぎ続けた。

帰り道は、出口の明かりが見えていて、そこに向かってひたすら泳いだ。

途中でエアポケットに浮上しようという合図があったが、構わず出口に向かった。

閉鎖空間には、二度と入らない。

その直後には、これで全てのダイビングを止めてしまおうと決心したほどのパニックに陥った。

恐怖と焦り、どうにもできない動揺。

その後、テック40を受けても、ロタホールに入っても、何でもなかった。

タオ島で岩の間の通路を抜けた時も平気だった。

小笠原では、鹿浜の洞窟にも潜った。

それで何ともなかったから、きっと気のせいで、あのパニックは一過性のものだと思っていた。

今日、神田のお店に行って、来年3月のメキシコツアーのことについて話していたら、あの恐怖が蘇ってきた。

フラッシュバックというやつだ。

思い出すのではない。

追体験してしまうのだ。

動悸がして、冷や汗が出て、目の前が暗くなる。

帰りの電車の中では、立っているのがやっとだった。

帰りに寄ろうと思っていたフィットネスをサボり、直帰した。

夕食をしこたま食べたら、少し気が楽になって、ブログを書く気になる。

まずいな・・・。

神田では、それ程シリアスな話はしていない。

カバーン講習を受け、その結果、メキシコに行くか行かないかを決めようという、非常に穏やかな話しかしていない。

ああ、オーシャンケーブのトレーニングの話が出たけどな。

波に揺られて、ラインを掴んでいられなくなる話だ。

ったく、話だけでパニックになる。

困ったもんだ。

心的外傷後ストレス障害だな。

その傷は、まだ癒えていない。

一生、癒えることはないかもしれない。

治療が必要かもな。

もちろん、閉鎖環境に行かなければいいだけの話だ。

メキシコツアーを止めてしまい、TDIのイントロテックやカバーン講習を受けなければ、それで平和な日々が送れる。

現地でパニクって、皆さんに迷惑をかけることもない。

この週末、じっくり考えて決めよう。

この状態のままでは、講習を受けること自体がストレスになる。

受けた結果、行かないという選択肢も、当然ある。

3月のツアーは、物見遊山ではなく、ショップの調査ツアーということになっているらしい。

浮沈子のせいで、ご迷惑をかけるわけにはいかないのだ。

その点では、行かないことを前提にして受けるというスタンスもある。

まあ、何のために受けるかという、肝心の問題は残るがな。

恐怖に向かい合うには武器が必要だ。

リスクを顕在化し、対策を取り、管理下に置き、トレーニングを重ねる。

その繰り返しの中で、克服していくしかないのだ。

さっき書いたオーシャンケーブのトレーニングにしても、ストレス下でパニックに陥らないかを見極めるためのものだしな。

ストレスは感じて当たり前、感じない奴は、おめでたい状況の中で命を落とすだけだ。

そういう理屈や、克服方法は分かっている。

頭ではな。


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[ノンセクション]

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