スキャナーズと内心の自由
2019-02-11


スキャナーズと内心の自由


(脳の信号から音声に変換するシステムが世界で初めて開発される)
[URL]

「コロンビア大学の研究チームが、ヒトの脳の信号を音声を再構築する技術を世界で初めて開発し、怪我などで失われた会話力を修復する可能性を持つ画期的なものとして注目を集めている」

この手の研究が注目を集めるのは、軍事目的や将来の統治の手段として活用可能だからに違いない。

もちろん、会話能力の獲得という治療上の側面があることは事実だが、まあ、それは、目先の話だ。

人間の脳の働きを、何らかのセンサーを介して直接コンピューターのインターフェイスに繋げることについては、様々な研究が行われているんだろう。

イーロンマスクのニューラリンク社とかも、怪しげなことをしているしな。

(Neuralink)
[URL]

「埋め込み型のブレイン - コンピュータインターフェース(BCI)を開発していると報じられています。」

何らかのデバイスを脳に埋め込むという野蛮な手段(!)ではなく、もっと簡便に、例えば頭にレーザー光線を当てて、跳ね返ってきたのを観測すると考えている事が分かるなどというのが発明されるとややっこしいけどな。

ポーカーなどというゲームは、すたれてしまうに違いない・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

映画の世界では、既にエスパーの超能力として登場している。

(スキャナーズ)
[URL]

「スキャンされた人間は鼻血が出るといった初期症状が見られる。」

この映画では、考えている事が分かるかどうかなどという初歩的な話を飛び越え、相手の脳を操り、行動を制御するところまで踏み込んでいる。

電話回線を通じてコンピューターをハッキングするというのは、ストーリー展開上のご愛敬だろう。

逆はあり得るだろうけどな。

浮沈子は、妊婦が大勢いる待合室のようなところで、主人公が超能力を宿した胎児からスキャンされて気分が悪くなるというシーンを覚えている。

スキャン合戦に敗れたスキャナーの頭部が破裂するという衝撃的なシーンが有名だが、そのド派手なシーンよりも記憶に残っている。

戦慄する・・・。

クリスパーキャスナインによるピンポイントの遺伝子改変、中国で行われた受精卵への介入、脳内の信号を音声に変換する研究・・・。

やがて、生体それ自身がインターフェイスを形成し、デバイスを埋め込むことなくコンピューターと結合することになるかも知れないな。

内心の自由は、それが表現されない限り分かりっこないから認められているのかもしれない。

もっとも、表現の自由を認めるためのメタ概念みたいなもんだからな。

(日本国憲法第19条)
[URL]

「第十九条:
思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」

「本条は精神の自由について規定する憲法第20条、憲法第21条、憲法第23条の総則的規定である。」

浮沈子のように、頭の中にあることないことを与太ブログに書いて曝け出しているならともかく、腹の探り合いの世の中では、不都合を感じる人々は多いだろう。

22世紀くらいになれば、脳とコンピューターとが結合していることは当たり前で、その中で、表現の自由、宗教の自由が問われるようになるかもしれない。


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