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ワンウェブの秘かな船出
衛星インターネットに関するニュースが2つある。
(超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)の運用終了について)
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「宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)は、超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)の通信異常発生後、約2週間に亘って地上局から「きずな」との通信を試みてきました。しかし、「きずな」との通信が復旧しないことから、地上からの運用不可能と判断し、「きずな」搭載の送信機とバッテリーを停止するコマンドの送信を平成31年2月27日15時54分(日本標準時)に地上より実施し、これをもって同衛星の運用を終了しましたのでお知らせいたします。」
「JAXAがNICT(情報通信研究機構)と共同で開発した「きずな」は平成20年2月23日に種子島宇宙センターからH-IIAロケット14号機により打ち上げられ、設計寿命の5年を大きく超えての運用を通じて、広域かつ超高速な衛星通信技術の実証に加え、東日本大震災時には被災地域への通信回線提供や被災地画像の関係機関への提供等の利用面でも多くの成果をあげてきました。
〓これまでの運用にあたり、ご協力をいただいた関係各機関及び各位に深く感謝いたします。」
11年間の使命を終えて、寿命を迎えたわけだ。
(きずな (人工衛星))
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「軌道:静止軌道」
遅延時間が許容される限られた用途で運用された、前世代のコスト度外視の静止軌道インターネット衛星なわけだ。
その役割は、十分果たしただろう。
ちょっと、時期が遅かったけどな。
既に、衛星インターネットは低軌道衛星コンステレーションを駆使する低レイテンシモデルへと移行しつつある。
きずな廃止のニュースと時を同じくして、ワンウェブが初の衛星を打ち上げたという報道があった。
(米ベンチャー、第1陣の人工衛星打ち上げ 低コスト人工衛星に夢を開く (1/2ページ))
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「2月27日、遠隔地域のブロードバンド導入を目的とした650基の人工衛星のうち、第1陣となる6基をフランス領ギアナの上空に打ち上げた。」
本衛星の打ち上げということで、スターリンクの展開を目論むスペースXの機先を制したといえる。
が、たったの6機かあ・・・。
当面の展開ですら、650機だからなあ・・・。
100分の1以下だ。
つーことは、単純計算なら、あと100回以上打ち上げなければならない。
デカいロケットを調達できれば、纏めて数十機打ち上げ可能だからな。
もう少し少なくても済むかもしれない。
それでも、一度に20機上げられたとしても、30回以上の打ち上げが必要になる。
ちなみに、高度800km位に展開しているイリジウムネクスト衛星の場合は、ファルコン9で一度に10機上げている。
1機当たり1トン弱のイリジウムネクストよりは、軽い衛星だけどな。
(ワンウェブ)
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「145キログラムの重量と10Gbpsの伝送速度を持つとされる衛星を高度1200kmの18本の軌道に36機ずつ分散して配置することで全世界に高速インターネットを提供可能とされている。」
145kgかあ。
軽いな・・・。
軌道要素の違いもあるが、一度に50機くらいはばら撒けるかもしれない。
それなら、13回の打ち上げで配置できる。
「予備250基」
おっと、予備機が多いな。
それでも合わせて900機だからな。
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