惑星間有人飛行の時代は来るのか:立ちはだかるのは放射線と無重力だけではない:宇宙船の推進力は電気エンジンか原子力か
無人探査機なら、わざわざ地球に戻ってくることはない(サンプルリターンとかは戻らないとな)。
火星の土(無機物ばっかだから、土じゃないか)をすくってくる話にしても、回収できるかどうかは約束された話じゃない。
概ね、探査機は行きっぱなしで、一方通行だ。
有人探査はそうはいかない。
移住とかになれば行ったきりでもいいけど、探査したら、土産話を持って帰らないとな(話だけかあ?)。
月は、そうやって20世紀に探査を行った。
次は火星だそうだが、そう簡単には行かない。
理由は、なんたって遠いから。
遠いと、一般に時間がかかる。
SLSが出来て速くなるとはいえ、月と火星の距離の差はベラボーだ。
近地点を5千6百万キロとしても、月軌道(38万キロ)の150倍弱になる(実際の移動距離は遥かに長い)。
比較にはならない。
1週間もあれば往復できる月とは異なり、火星に行って帰って来るだけでも2年近くかかってしまう。
着陸しようものなら、3年くらいは地球の土(こっちはちゃんとした土です!)を踏むことはできない。
宇宙放射線やら、無重力やら、精神的な安定やらで、人間の負担も大きいしな。
食料や酸素、水の確保も重要だ(人間のための荷物が多い!)。
しかし、なにより、それだけ長い期間を飛んで帰って来るだけの燃料が心配だな。
イーロンマスクは、メタンと液酸を軌道上で給油(油じゃないけど)すれば、行くことはできるとしているようだ。
帰りは、火星の大気中にある二酸化炭素(うっすいですが)と、ちっとはあると言われる水からメタンと酸素を作り出して燃料を作り、それを詰め込む算段をしている。
燃料が出来なければ、帰ってくることはできない(先に無人機送って作っておくとか)。
一か八か・・・。
まあいい。
NASA(ボーイングかあ?:<以下追加>参照)は、もう少しマシなことを考えているようで、とりあえず周回して帰ってこようとしている。
(深宇宙輸送:DST)
[URL]
「DST宇宙船は、電気推進と化学推進の両方で推進されるオリオンカプセルと居住モジュールの2つの要素で構成され、中規模の生息地で4人の乗組員を運びます。」
オリオン宇宙船の運用寿命は210日といわれているから、何年も掛かる惑星間航行には耐えられない(たぶん)。
まあ、そこんとこは大目に見ることにしているのかも知れない(そうなのかあ?)。
「探査の最初のターゲットは火星(flybyまたはorbit)であり、その他の推奨される目的地は金星(flyby or orbit)であり、サンプルは大きな小惑星からの戻りです。」
人間が着陸しようなどということは、最初から考えられていない。
「DST宇宙船が火星を周回する場合、人間が支援する火星のサンプルリターンなど、火星表面の機器をリアルタイムでリモート操作する機会が得られます。」
うーん、隔靴掻痒の感があるな・・・。
「月のフライバイを使用して速度を上げ、次に太陽電気推進(SEP)を使用して、太陽中心軌道に加速します。そこで火星または他の可能な目的地への通過を完了します。火星の軌道に入るには化学推進力を使用します。クルーは、438日間のウィンドウの間にリモート観測を行ったり、水上を出発したりできます。車両は化学火傷を介して火星軌道を出発しました。それは、SEPと月の重力アシストの混合を使用して、地球の影響範囲に再捕獲します。」
想定されている推進力は、電気推進とフライバイ、伝統的な化学推進だ。
最近の話題は原子力ロケットだな。
(原子力推進)
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