再使用という幻想:ESAは単段式ロケットの夢を見るか
2020-12-20


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「この研究は、フランス領ギアナにあるヨーロッパの宇宙港から低軌道に挿入するための特定のペイロードクラスを対象とした2段式宇宙輸送機に収束しました。」

市場は限定的だし、技術的にはこれから開発すべき要素が多過ぎる。

ESAは、当分(少なくとも10年くらい)の間、再使用ロケットに取り組むつもりはないだろう。

それは、我が国も同じだ。

いや、中国だってロシアだって、真面目に取り組んでいるわけではない。

計画や研究レベルで細々とやってるだけで、ビジネスとしてのメリットは見ていないわけだ。

で、全部スペースXに持っていかれる。

まあいい。

打ち上げロケットは国家事業だから、どうにでもなると考えているんだろう。

そういう状況は、スターシップの貨物版が実用化した時に消えてなくなる。

2桁低い価格差を正当化することはできないからな。

軍事衛星とかならいいけど、民間需要を考えれば、必死になって再使用ロケットを追求するタイミングのはずだが、そんな気配はない。

まあいい。

アリアンが事実上独占していた民間衛星の打ち上げが、スペースXに取って代わっただけの話だ。

どこか、他のところが完全再使用を実現して、S社に取って代わって欲しいところだが、そんな気配はない。

NASAは、SLSなどという、文字通りの前世紀の遺物を抱えているし、ESAもやる気なし。

インド、中国や我が国も、それどころじゃない。

再使用に向けて真面目に取り組んでいるのは、米国企業であるロケットラボだけ(パラシュートで1段目着水に成功)。

情けない・・・。

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