夜明け前:潜水計画とダイビングコンピューターの変遷を追う:GF(グラディエントファクター)に挑む:その2
2021-04-01


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夜明け前:潜水計画とダイビングコンピューターの変遷を追う:GF(グラディエントファクター)に挑む:その2


<おことわり>ーーーーーーーーーー
この記事は、テクニカルダイビングの話題です。指導団体によるトレーニングを受けずにハイリスクのダイビングを行う参考にはなりません。浮沈子も、現在トレーニング中の身です。誤った情報が含まれている恐れが多分にあります。ご注意ください!。
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先日から、GFのことを調べ始めている。

様々な記事を当たると、いや、ビュールマンは古いとか、サイレントバブルを考慮しなければならないとか、ディープストップが良いとか、悪いとか、そういう話になっているようだ。

最近は、更に新手のモデルも出てきているようで、百花繚乱だな。

本家ZH−L16にもベーシックなA(保守性なし)、やや保守性を持たせ、広く普及しているB、ダイコンとかに人気のCといった派生形がある。

(Buhlmann解凍アルゴリズム:バージョン)
[URL]

「・ZHL-16またはZH-L16A:元の16コンパートメントアルゴリズム(保守性はまったくありません)。
・ZHL-16B:主に中央のコンパートメントで少し控えめな「a」値を使用して、ダイブテーブルの作成用に変更された16コンパートメントアルゴリズム。高性能プロセッサーユニットを搭載したダイブコンピューターで最近使用されていますが、ZHL16Cと比較して柔軟性があります(特にハイテクダイビングで)。
・ZHL-16C:ダイブコンピューターで「パッケージ」として使用することを目的とした、中間および高速の「a」値をさらに変更した16コンパートメントアルゴリズム。ほとんどすべての低レベルプロセッサユニットで使用できますが、ZHL16Bと比較して柔軟性が低くなります。」

ちなみに、浮沈子の初代ペトレルはZHL-16C(GF付き)を採用している。

GFというのは、ビュールマンの16組織コンパートメントモデルの派生形の一つだ。

えーと、一つといっていいかどうかには問題があるかも。

30/70とか、30/80とか、2つの数字(パーセント表示)の組み合わせで、何通りものバリエーションがあるからな。

前回は、初めに出てくるのが深場での保守性を示すGFローセッティング(30とか)で、後ろにくっ付いているのがDFハイセッティング(80とか)であることを、グラフを見ながら確認した。

このグラフは、もちろん、実際のダイビングに使うものではない。

これを持ち込んだとしても、ダイバーの役には立たない。

組織コンパートメントごとの最大許容溶解度を示すM値の深度による推移を示すグラフと、水中の環境圧を示すグラフとの間を、上下(これも混乱するが)に保守率を示すルーラーを置いて、ウニウニと変化させて、保守性(コンサバティズム)を調整するわけだ。

右上のルーラーが示しているのがGFローセッティング、左下のルーラーが示しているのがGFハイセッティングということになる。

このグラフは、GFの概念を分かりやすく説明するためのもので、これをラミネートして水中に持ち込んで参照するためのものではない。

どちらかといえば、潜水計画を立てる時のコンピューターソフトウェアプログラムを書くプログラマーとか、ダイコンの内蔵ソフトウェアを作る際に、基本的な理解を得るための参考図だ。

ダイバーにとって分かりやすいことを目的としているわけではない。

水中は、とにかく忙しいからな。

ややこしいことは、全て陸上で済ませて、水中では余計なことはなるべくしないのがよろしい。

器材のチェック、耳抜き、深度管理、チームの確認、時間の確認、浮力の調整、また耳抜き、マスククリア、残圧の確認、デコタンクのバルブ開閉、浮力の調整、ああ、また耳抜き・・・。


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[ノンセクション]

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