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決断力
又の名を、「衝動買い」ともいう（得意です！）。
先月買い付けに行ってから、約１か月。３００Ｅの代わりに駐車場に収まった５００Ｅのふてぶてしい顔つきである（ほとんど同じなんだが）。
夕方、チョイ乗りしてみる。
軽やかな加速と、穏やかに、しかししっかりと利くブレーキが嬉しい。エアコンも快調、足回りも、若干硬めになったが、しなやかさがある。
タイヤが重い。少し小さくなったステアリングのせいなのか、以前のように片手の手の平で、くるくる回すことはできない。よっこらしょ、と両手で回す。
前進で止めていた駐車場にも、今日はバックから止めるようにした。どちらがいいのか、少し試してみる必要がある。
このクルマの美点の一つは、ゆっくり走ることにストレスがないことだ。滑らかに回るＶ８エンジンは、アイドリング辺りから十分なトルクがあり、そおっとアクセルを開けてやれば、すーっと前に出て行く。ブレーキもカックンブレーキではなく、踏めば踏んだだけ利く。
まだ少し、遠慮がちに転がしている。それで、十分速い。不用意にアクセルを踏み込むと、どこかへ飛んで行ってしまいそうだ。
最小回転半径が少し大きくなったので、気をつけないといけない。３００Ｅは、どんなに細い道でも、入っていくのが楽しいくらい良く曲がったが、５００Ｅは躊躇いがある。フェンダーの膨らみも気になる。普通に走っている分にはそれ程でもないのだが、立体駐車場に入れるときなどは冷や汗物かもしれない。
「名車を飼う」という表現があるようだが、それにふさわしい風格がある。ちと大食いなのが困るが、それも甲斐性である。
川越の中古車屋で見た途端、即断即決した。
クルマとの出会いとは、縁であると思う。どんなに薦められても気が乗らない車もあれば、周りが止めても買ってしまう車もある。一生の間に乗れる車は高が知れている。自分が納得できるのなら、人が何と言おうと乗るべきだろう。他人が乗るのではない。自分が乗るのだから。
そして、出来るだけ長く所有し、出来るだけ使ってやるべきだと思う。道具は使ってこそ、である。できれば使いこなしてやりたい。そのクルマに合ったステージで、存分に走らせるべきだ。
少なくとも、５００Ｅはそういうクルマだ。
明日もちょっとだけ、乗ってみよう。そして、週末は手綱を解き放って、車なりの走りをさせてみよう。どこまで付いて来るか、どこまで付いて行けるか。
心のブレーキも忘れずに・・・。
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