選挙対占拠
タイという国家は、民主主義国家ではないな。
デモクラシーの擁護者であるべき知識階級が、軒並み選挙に反対している国なんて、聞いたことがない。
民主党が、民主主義に反対するなら、党名を変えるほうが先だろう!?。
北部共産主義勢力と手を組んだタクシン派による、知識階級の粛清を恐れているのだろうか。
カンボジアのポルポト政権下での虐殺や、ベトナムが共産化したときのことが、トラウマになっているのではないか。
元々、この国の民主化は、上流階級の中だけの不完全なもので、下層階級の民主化は、置き去りにされた。
経済発展の恩恵に預かることが出来なければ、政治的なストレスになる。
その中で、階級社会を維持することの困難さが、現在の混乱の根底にある。
タイ王国は、一気に共産化する可能性があると、浮沈子は確信するのだが、穿ちすぎかあ?。
(混乱のタイ 「背景に国王の影響力低下」「対立の構図は変わらない」 拓殖大学国際開発研究所長の甲斐信好教授)
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「タクシン派と反タクシン派の対立は、農村部の貧困層と都市部エリート層の対立とされるが実態は?」
「タイの1932年の立憲革命は、社会の上層部による民主化であり、下層部の農民層は排除する不完全なものだった。それがタイ政治のアポリア(難問)として残り、92年の民主化運動でも放置された。その構図に気付いて、農民を取り込んだのがタクシン氏だった。タクシン派には70年代の共産主義運動にかかわった人も含まれている。彼らは運動に『貴族対平民』という構図を持ち込み、理論的支柱を担っている」
「デモクラシー、民主主義とは選挙の結果に不満があっても、51%以上を獲得した方に従うのが前提だ。しかし、タイの大学教授の友人たちと話すと、ほとんどが反タクシン派だけに、選挙自体に反対している。選挙を行い、結果を受け入れるのが民主主義だとわかっていても、彼らはタイと日本の民主主義は違うとして、今回ばかりは意見が合うことはない」
冗談じゃあない!。
日本だけではなく、民主主義を名乗る国家は、全てその原則に従っている。
タイは、民主国家ではないのだ。
グーグルニュースに、めずらしく赤旗の記事がひっかかった(バグですかあ?)。
(タイ総選挙 あす投票 事実上の政権“信任投票”反政府勢力は妨害続ける)
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「選挙は「タクシン体制」を守る意味しかないとして、「道徳ある人物」による統治を主張し、選挙によらない任命制の「人民議会」の設置を求めています。」
まるで、暗黒政治だな。
「道徳ある人物」というのは、ビッグブラザーのことか?。
「民主党は「投票するかしないかは、個人の判断に委ねる」としています。投票用紙には「誰も選ばない」との項目があり、これを選べば民主党支持の意味を持ちます。」
その一方で、組織的に選挙妨害し、投票の自由を阻害しているのは、民主党そのものである。
「政治教育学者のワッタナ・アカパニット氏(49)は、「選挙妨害行動や交通妨害でバンコク市民の生活に影響が出ている。これが続けば反政府勢力支持者の離反もあり得る」と述べています。」
この発言で、彼は粛清を免れたかもしれないぞ!。
まあいい。
タイの民主主義とやらの化けの皮を剥いだだけでも、今回の混乱の意義はあるだろう。
チャイナ+ワンとしてのタイに投資しようという側から見れば、公平な政権よりも、ワイロや汚職が蔓延してくれていた方が、投資し易いということもあるかもしれない。
程度の問題はあるけど。
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