PADIの行方
世界最大のダイビング指導団体であり、現在のレクリエーショナルダイビングのスタンダードを広めているPADI。
地域によっては、マイナーな指導団体になっているところもあるが、およそダイビングに関わる人々で、その名を知らない者はいない。
トヨタみたいなもんだな。
もちろん、世界には、他の指導団体は星の数ほどある。
我が国でも、NAUIとか、浮沈子が初めてCカードを取ったCMASとかもある。
テクニカル関係では、IANTDや、TDIなども知られている。
東南アジアでは、SSIのシェアが多いと聞いた(やや安いんで)。
まあいい。
浮沈子は、業界のことには詳しくないのだ(じゃあ、何に詳しいんだあ?)。
2000年ころ、PADIは、テックレックというブランド(?)で、テクニカルダイビングを大々的にぶち上げて、商売にしようと考えた。
その体系の中では、リブリーザーもそれなりの位置を占め、レクリエーショナルからテクニカルまでの一貫した指導体制を敷いて、メーカーを主導してタイプRとかタイプTとかいう、ワケワカの区分を作った。
順風満帆とはいかなかったが、レクリエーショナルダイビングが頭打ちとなり、どこかに活路を見出さざるを得ず、テクニカル関係をメインとする団体が、レクリエーショナルの世界に進出するようになって、危機感を抱いて踏み出したんだろう。
レクリエーショナルダイビングと、テクニカルダイビングの壁を、ぶち破ろうとする大胆な行動だった・・・。
10数年が経過し、我が国にもテクニカルダイビングの潮流が、ちょろちょろと流れ込むようになった。
むろん、TDIとか、昔からやっているところはあったが、内輪というか、顔の見える世界で、やっている感じだったな。
そもそも、テクニカルダイビングを商売としてやろうというのは、いささか規模が小さい。
もう、一子相伝というか、ジェダイの騎士もびっくりの状況だな(シス並みかあ?)。
誰さんは、誰さんに教わったというのが、ステータスのように語られる。
まあ、高度なトレーニングを課すわけで、そういう信頼関係の中でしか、命を張ったダイビングは出来ない。
PADIは、そういったダークサイドに光を当てたといってもいい。
体系的な教材、教授法を確立し、明文化し、システムとして売りに出した。
もちろん、誰でも出来るレクリエーショナルダイビングとは異なり、テクニカルダイバーとしての責任を果たし、リスクを受け入れることができる者だけに、門戸を開いているという点では、他の指導団体と変わることはない。
まあ、いささか、広すぎる門であるという意見もあるがな。
テクニカルレベルのダイビングで、PADI得意の粗製乱造をやったら、死人の山ができるわけで、ここんところは懸念される。
初めのうちは、しっかりした管理が行われるだろうし、テックレックセンターも、実力のある指導者が殆どだろうが、二代目、三代目になれば、いろいろなレベルの指導者が現れて、彼らに教わるテクニカルダイバーの質は、千差万別になるに決まっている・・・。
PADIのホームページの中には、テクニカルダイビングの情報を日本語で紹介しているページもある。
(TecRecニュース)
[URL]
イントラが担当していたようだが、2014年5月の記事を最後に更新が止まっている。
「テックダイビングに関する国内外の最新情報をお届けします。」
1年半の間、最新情報が更新されていないということは、担当者の怠慢か、めぼしい情報がないかのどちらかである。
聞くところによれば、テックレック自体に、余り動きがないようだという。
(パディ・テックレックブログ)
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