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最後の打ち上げ
いろんな見方があるんだろうが、SS−520−5の打ち上げは、このタイプの衛星打ち上げロケットとしては、最後の打ち上げになった。
スポンサーとなった経済産業省は、二度と手を挙げることはないだろう。
えーと、2度は手を挙げたが、3度目はないということだな。
そもそも、無理筋の話なのだ。
ちゃんとした誘導装置もなく、発射時に風向きを考慮して微調整したまま打ち上げ、文字通り運を天に任せて(?)軌道投入するなどという方式で、商売になるわけがない。
衛星は正常と発表されているが、その軌道要素についての続報はない(後段で考察)。
まあ、土曜日の打ち上げで、まだ日曜だからな。
明日辺りになれば、何か情報が出てくるのかもしれない。
正式名称の使用を頑なに拒んできたNHKが、罪滅ぼしのつもりなのか(?)、長文の記事を載せている。
(世界最小クラス ミニロケット打ち上げ成功)
[URL]
「世界最小クラスとなる今回のミニロケットは、需要の増加が予想される手で持ち運べるサイズの超小型衛星を打ち上げるために、JAXA=宇宙航空研究開発機構が、これまで地球上空の観測に使われてきた2段式のロケット「SS−520」を3段式にすることで、新たに開発しました。」
「「520」はロケットの直径がわずか520ミリしかないことからつけられています。」
記事では、この後、小型ロケット開発について、延々と紹介されている。
VR技術を使って、宇宙を疑似体験する話もあるようだ。
(オスカーが宇宙に参入「大気圏突入で焼き芋を作る」)
[URL]
「単なる小さな箱状のおもちゃに見えるが、中に360°カメラと通信アンテナが搭載される。これを宇宙に飛ばして、映像を撮影し、地球へ通信。これを見れば、宇宙旅行を体験できるという。」
(宇宙を遊び場にする「みんソラ」プロジェクト、オスカープロモーションらが発表)
[URL]
「「ENJOY ONE」はロケットで打ち上げて宇宙空間に放出し、弾道宇宙旅行を体験できる映像を撮影するとのことです。2019年のテストフライト、2020年にVR体験を実施する計画です。」
まあ、ほどよし3号に載せられたキティちゃんのぬいぐるみにカンドーするくらいだから、エンターテインメントとしての宇宙という切り口での商売があってもいい。
打ち上げに失敗した時のことも考えておかないとな。
盛大にお葬式するとか・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
とりあえずは弾道飛行でいいらしいので、実現可能性は高いだろう。
スピン制御であることを考えると、動画を得るのは難しいだろうな。
全天周画像だから、画像処理で何とかなるかも知れないが、そのままだと目が回るかもな。
まあいい。
SS−520に3段目を乗せて衛星を打ち上げる実験は終わった。
この実験が、一部の民生品の宇宙空間への適用について、どれ程の知見を与えるかについては分からない。
それを得るための実験だったはずだ。
ロケット自身にも民生品は使われていたんだろうが、衛星については、仮にうまくいったとしても1か月程度(想定寿命30日)の運用を経てみなければ分からない。
それまで、軌道に留まっていられるかどうかは、「たすき」と名付けられた衛星が、正確にどうなったかを把握するしかない。
衛星リストには、以下の2つが登録されている。
(OBJECT A)
[URL]
「NORAD ID: 43201
Int'l Code: 2018-016A
Perigee: 194.2 km
Apogee: 2,015.6 km
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