日傘と宇宙望遠鏡の怪しい関係:宇宙ビジネスの正しい展開方法をS社に学ぶ?
ISTロケットの打ち上げを妨害され、大むくれのホリエモン。
(MOMO5号機の打ち上げは一旦白紙へ、再開の見通しは極めて不透明な状況に)
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「今日すごく嫌なことされたので大樹町民やめます」(前日4月28日のツイッターより)
「インターステラテクノロジズ(IST)は4月28日、5月2日〜6日に実施予定だった観測ロケット「MOMO5号機」の打ち上げを延期すると発表」
「同社は5号機の打ち上げを成功させ、MOMOの本格的な事業化・量産化に繋げる考えだった。そこで収益を上げつつ、ZEROの開発を進める予定」
つまり、MOMOの収益でさらに儲けが期待できるZEROを開発するという、健全な企業精神なわけだ。
「今回の食い違いは、「安心」と「安全」の対立にも見える」
「この「しこり」を解消できるか、それとも大きくなってしまうのか。両者の関係に生じた微妙な変化がやや気になるところだ。」
うーん、この構図、どっかで聞いたことがあるような気がしていたんだが、さっきスペースフライトナウを眺めていて、ああ、これかと思い出した。
(SpaceX、Starlinkの打ち上げで衛星減光サンシェードを来月デビューさせる)
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「SpaceXは新しい遮光パネルを試して、宇宙飛行士や天文学者から宇宙船が見えなくなるようにします。」
「SpaceXは、米国およびその他の国における科学の進歩に取り組んでいます」
「私たちは世界中の施設に干渉しないように最善を尽くします。」
スターリンクの試験衛星群(最初の2機の次に打ち上げられた60機のヘンタイ:もとい、編隊のこと)以来、衛星が太陽光を反射して天体観測に悪影響を与える話は、散々報道されてきた。
浮沈子は、天文学者の世迷言など放っておけばいいと思っていたが、S社は熱心にその改善に取り組んでいる(ように見える)。
はて、随分お人好しな企業だと思ったが、それにはワケがあった。
「SpaceXは、スターリンクのインターネットビジネスから、スターシップの開発に資金を提供すると述べています。」
いや、もちろん、スターリンクはS社にとってのドル箱になるだろうが、別に天文学コミュニティーに媚を売る必要はないんじゃないかあ?。
「Starshipには、衛星、ペイロード、乗組員、貨物をさまざまな軌道や地球、月、または火星の着陸地点まで輸送する機能があります」
「Starshipのペイロードエンベロープは、他の既存のロケットよりも大幅に大きくなっています。」
「その直径は約30フィート(9メートル)になり、Starshipは、ミラーを折り畳んでペイロードフェアリング内に収める必要なく、大きな望遠鏡を打ち上げることができます。」
ははあ、天文学コミュニティーは、S社にとって、将来の大切な顧客ということなわけだ。
仮に、黒色塗装やサンシェードの効果が限られていたとしても、問題に積極的に取り組む姿勢を見せることで「お客様」に好印象を売ることができる(そういうことかあ?)。
「これにより、宇宙望遠鏡を少なくとも軌道に運ぶことができ、おそらくこれまでよりも桁違いに低コストです」
何十年も前から構想、計画されながら、未だにいつになったら打ち上げられるかの目途も立たないJWSTを意識した、辛らつな表現だな。
(ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡)
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