ウイルスの出どころ:ゲノムの変異でどこまで追い切れるのか
2020-05-07


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ウイルスの出どころ:ゲノムの変異でどこまで追い切れるのか


武漢の研究所を巡って、米中のケンカが続く中、フランスから降ってわいた話に驚く(WHOは驚いてないけどな)。

(WHO、各国に新型コロナウイルス初期事例の調査要請 仏で昨年末の感染を確認)
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「世界保健機関(WHO)は5日、フランスで初めて新型コロナウイルスの感染者が出た時期が当初考えられていたよりも早い2019年12月だったとする報告について「驚きではない」と述べた。初期の段階で感染者がいたかどうかを調査するように各国に要請した。」

「検体を改めて検査すれば、より早い時期の事例が他にも見つかる可能性がある」

一方で、そんなに遡れないのではないかという情報もある。

(「人への感染」始まりは昨年末、遺伝子解析で確認 新研究)
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「ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のフランソワ・バロー教授らが世界各地の感染者7600人以上から検出されたウイルスの遺伝子データを解析し、感染遺伝学の専門誌に査読済みの論文を発表した。」

「全てのウイルスの変異をさかのぼった結果、昨年末の時点に共通の起源があるとの仮説が裏付けられた。人への感染はここで始まったことが確認され、以前から感染が広がっていたとする説は否定された。」

ウイルスの変異のスピードや、変異の系統をさかのぼって調べたらしい(未確認)。

「ウイルスの感染力や毒性が強まっているかどうかは、今のところ断定できないと語った。」

ところがどっこい、いやーな話も報じられている。

(新型コロナ「欧州株」の感染力「武漢株」より強い 突起部に14の変異)
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「新型コロナウイルスの変異について米ロスアラモス国立研究所は4月29日、スパイクタンパク質における14の変異を特定し、その中の1つの変異株(D614G、いわゆる欧州株)が2月初めから欧州で感染拡大し、世界中に広がったと指摘する査読前論文を発表しました。」

「査読前論文なのでスパイクタンパク質の変異が感染力や病原性の違いにどのような影響を与えるのか、もう少し待たないと確かなことは言えません。」

記事では、主な論文が紹介されている。

・2月21日「新型コロナウイルスに5つのグループ」
・3月3日「新型コロナウイルスにL型とS型」
・4月8日「新型コロナウイルスにA、B、Cの3タイプ。誕生は昨年9月13日〜12月7日」
・4月14日「アイスランドで流行する7つのハプロタイプ」
・4月14日「感染力も毒性も突然変異する新型コロナ『強毒種は270倍のウイルス量』中国の研究」
・4月27日「新型コロナは14日ごとに変異 感染研が分析 武漢株より怖い欧州株を食い止められるか」
・4月28日「新型コロナは10タイプに変異 うち欧州株が支配的に」

感染研の研究については、このブログでも取り上げた。

まあ、専門的な話だからな。

ウイルスの遺伝子変異を追うよりも、米中の口喧嘩を楽しんでいた方が気晴らしになる。

米国が状況証拠を山と積んだところで、武漢研究所からの流出を立証することはできないだろう(未確認)。

一方で、中国が武漢研究所を公開して、全ての情報をあからさまにすることもない。

罵り合いで終わるのは目に見えている。

初期の報告では、中国の初発の感染者は12月1日に発症している。

感染は、少なくとも11月ということになる。


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