〓莫大な利益か、しからずんば破産か:瀬戸際経営のS社
2021-12-08


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莫大な利益か、しからずんば破産か:瀬戸際経営のS社


(ムスクの狂気〓
イーロンマスクがSpaceXの従業員に感謝祭の仕事を依頼した理由はここにあります
完全に機能するスターシップは、SpaceXの問題の多くを解決します。)
[URL]

エリックバーガー渾身の記事(つーか、薬籠中だろうな)。

「リフトオフ」を上梓し、初期のスペースX社の歴史に詳しい彼は、現在の状況の本質を見抜いている。

高々数億ドル(数千万ドルか)だった経営リスクは、おそらく数十倍、数百倍に膨れ上がっている。

「来年2週間に1回以上のスターシップ飛行率を達成できない場合、破産の真のリスクに直面する」

世界経済がクランチし、資本流動性が縮小すれば、資金調達はままならない。

時間的猶予はないのだ。

宇宙開発企業で、こんな綱渡り的財務をしていたのではたまらんな。

記事には、小さな矛盾も見られる。

「真にグローバルで信頼性の高いサービスに到達するには、SpaceXはそのコンステレーションを完了する必要があります。これは、ムスクが彼の電子メールで言及している「スターリンク衛星V2」です。これは、より多くの容量を搭載しているため、初版よりも少しかさばる約12,000の第2世代衛星に相当します。」

「これらを軌道に打ち上げるには、SpaceXの主力製品であるファルコン9ロケットを約300回打ち上げる必要があります。」

この記述が正しいとすれば、1回の打ち上げで上げられる衛星の数は40機ということになる。

バージョン1の衛星重量は260kg、現在(バージョン1.5)はおそらくやや重い。

打ち上げ機数も50機余りに落ちている。

しかし、続く記述にはこうある・・・。

「1回のスターシップの打ち上げで、おそらく約400個のスターリンク衛星が低軌道に入る可能性があります。」

以前、グウィンショットウェルが言及した数字だが、それは、スターシップのペイロード重量が100トンとした際に、250kgの衛星をどんだけ上げられるかという話とリンクしている。

V2の衛星重量は分からないが、それだけの機数を上げることはできないに違いない(衛星の体積や搭載方法による制約は考えないとしてもな)。

まあいい。

それでも、仮に話半分で200機しか一度に上げられないとしたって、完全再使用のスターシップが投入されれば、1万2千機のスターリンク衛星は60回の打ち上げで上がる。

衛星寿命を5年と見積もった場合、年間12回の打ち上げでいいのだ。

リアリティがある(目標の半分でいい)。

今年、S社は既に27回の打ち上げを記録しているしな(あと3回くらいは行けるかも)。

つーか、ファルコン9(たとえヘビーを投入しても)では、このペースを維持することはできない。

スターリンクは破綻し、S社は危機に瀕することになる。

スターシップの成功は、経営上のカギを握っている。

そのエンジンの生産が滞るということは、全ての計画が崩壊し、ビジョンが吹っ飛び、S社が雲散霧消するリスクを現実のものにする。

例えば、BEー4エンジンがいつまで経っても完成しない、ULAのバルカンロケットみたいな話になる(あっちも、相当危ない橋を渡っているということだな)。

現実的に、来年3機くらいのスターシップを打ち上げるとして、年間100基以上のエンジンを消費するわけだからな(たぶん、回収には成功しないだろうし)。

2段目はともかく(当分ムリポ!)、1段目の回収に成功して、エンジンの再使用効率が上がるまでには、数百基から1000基のエンジンが必要になる。


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[宇宙]

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