ウクライナ降伏不可避:切替
(米高官「ことしいっぱい ウクライナは防衛に力入れることに」)
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「当面はロシア軍の進軍が続く。スイッチを切り替えるようにはいかない」(ホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官)
「ウクライナが前線を防衛し、ロシア側の攻撃に耐えることを確かなものにする」
「ことしいっぱいはウクライナは防衛に力を入れることになる」
「ロシアが奪った領土を取り戻すために前進するだろう」(来年の見通し)
まあ、まだ5月だから、鬼が笑うどころの話じゃないけどな。
「アメリカ政府高官は来年の反転攻勢を支持する意向を示しているが、われわれはできるだけ早く主導権を握るべきだと評価している」(アメリカのシンクタンク「戦争研究所」)
「ことしロシアの進軍を許せばロシアが有利になる」
そりゃあ、誰だって(ウクライナの味方なら)そう思うだろうけど、また、米国にその意思がないわけではなく、イスラエル支援とウクライナ支援の二足の草鞋を履くわけにはいかないのだ。
ロシアの進軍速度をどの程度と見るかにもよるが、秋までに止められなければドニエプル川東岸を制圧される可能性は高い。
また、南部の攻勢を評価するのは困難だが、下手をすれば黒海沿岸を取られる可能性も否定できないだろう。
んな状況で、来年反転攻勢にそもそも出られるのかどうか。
来年といってもいささか長いからな。
来年の何時かということもある。
1月なのか、5月なのか、12月なのか。
来年の12月までロシアの進軍を許せば、東部や南部はおろか、首都陥落で亡命政権の下での反撃ということにもなりかねない。
フランスは、そういう経験をしているからな。
亡命政府をどこが受け入れるのかは知らないが、米国はその政府を支援して、ウクライナに米軍を派兵し、ロシアと直接ドンパチして奪還する気があるんだろうか?。
ありえねー・・・。
欧州は、そんな事態になっちまったら、自分の尻に火が点いているわけで、ウクライナ支援どころではないだろう。
マクロンは、派兵も辞さずとか言っちまったけど、どう落とし前を付けるつもりなんだろうな。
まあ、どうでもいいんですが。
今年中にはガザの問題にケリを付け、来年はウクライナに集中したいという気が分からないではないけど、聞くところによればハマスの地下トンネルは半分も制圧できていないそうだし、イランだっていつまで大人しくしているか分からないからな。
レバノンとの間で状況が悪化しないとも限らない。
つまり、サリバンの見立ては希望的観測に過ぎず、確たる裏付けがあるわけではないのだ。
こうできたらいいなあとか、せいぜいそんな程度だろう(そうなのかあ?)。
もちろん、全く根拠がないわけではないだろう。
砲弾の生産も、来年からは軌道に乗るかも知れないし、長距ロケット砲弾の供与で敵の兵站を叩いて進軍を遅らせることも期待していい。
しかし、問題は、特定兵器の供与ではなく、数の問題だからな。
そして、それは生産能力の問題でもある。
ウクライナのために、国家を挙げて軍需産業を立ち上げ、米国民に負担を強いて生産に励むことが出来るかを、ゆをーっく考えなければならない。
まあ、ムリポだな・・・。
欧州には、そうするだけの動機があるはずだが、欧州大戦争なんて起こりっこないと信じている人々は多い。
ウクライナが負ければ、次は欧州が負ける番だ。
ドーバー海峡をロシア軍が渡ることだってないとは言い切れない(たぶん、ユーロトンネルは使わない?)。
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