トランプ2.0:惑星探査の危機
(NASA、トランプ大統領の大統領令を理由に科学グループの作業を一時停止)
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「NASAは、トランプ政権の最近の大統領令を理由に、一連の科学委員会に作業を一時停止するよう指示」
「NASA〓〓 は大統領の行動の遵守を継続的に検討し、確実にするため、惑星科学分析/評価グループのすべての会議と活動を一時停止するよう要請します」
・水星探査評価グループ(MExAG):2月4日から6日:中止
・外惑星評価グループ(OPAG):2月下旬及び3月中旬:保留
・火星探査計画分析グループ(MEPAG):4月末:保留
(同グループの2つの委員会も活動を一時停止)
・国立科学財団(天文学および天体物理学諮問委員会の公開会議):1月30日と31日:延期
・宇宙優秀性諮問委員会(ACES)の会議(商務省):3月5日:開催
「NASA は、DEI に関連する取り組みへの資金提供を制限するなど、DEI 命令に関連する指令の実施を開始しています。」
「インターネット・アーカイブによると、NASAの歴史部門が2023年に公開した、NASAの1978年宇宙飛行士クラスに関する記事は、女性、黒人、アジア系アメリカ人初の宇宙飛行士を含むもので、1月25日まではアクセス可能だったが、1月29日にはエラーメッセージが返された」
「シャトル計画とその宇宙飛行士に関する他の記事はオンラインに残っているが、多様性について少し触れている。」
「1978年卒の宇宙飛行士に代表される多様性の遺産として、アルテミス計画中にNASAは初の女性と初の有色人種を月に着陸させる」
おっと、惑星関係の会議の中止や保留どころか、アルテミス計画がヤバそうな雰囲気だな。
おそらく、これらの動きは氷山の一角に過ぎないだろう。
米国における多様性への配慮は、多様化が進む社会の安定にとって必要不可欠な要素だ。
人種、ジェンダー、言語、宗教、様々なハンディキャップ、エトセエトセ・・・。
豊かな社会であるからこそ可能な配慮だが、ひとたびそこから手を引く流れを作れば、元に戻すことは困難を極めるだろう。
そもそも、差別は人間の本性に由来するものだからな(そうなのかあ?)。
長い時間を掛けてコツコツと積み上げてきた努力が、一瞬で瓦解する。
ジェフファウストが、どういう思いで記事を書いているかは推測の域を出ないが、先月の関連記事はそれをうかがい知る手掛かりになるかも知れない。
(NASA、大統領命令に従い多様性オフィスを閉鎖)
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「NASAのメモだけを見ると、ペトロ氏はDEIAの取り組みに批判的だったように思えるが、同氏は以前、DEIAの取り組みを賞賛していた。」
「NASA〓〓とケネディ宇宙センターでは、多様性、公平性、包括性、アクセシビリティへの取り組みが、ミッションの成功にとって最も重要でした。NASAのリーダーシップチーム全体がこの取り組みを支持しています」(NASAのジャネット・ペトロ暫定長官)
「「そのため、私はすべての人に成長の機会を提供することに深く尽力しています」と当時彼女は語った。」
まあいい。
ペトロ氏の就任については、一悶着あったようだ(詳細未確認)。
組織においては、立場によって入ってくる情報が異なるからな。
判断のスタンスが変わること自体は、想定の範囲内だ。
が、傍から見て、一貫していない態度がどう映るかは別の話だ。
おそらく、全米の国家機関で同様の話が巻き起こっているだろう。
それは、民間企業へも波及し、コスト削減の錦の御旗の元、関連する事業はばっさりと切り落とされているに違いないのだ。
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