欧州大戦争:50日の期限が意味するもの
(ロシア軍が近くウクライナ東部で大規模攻勢か 米報道、トランプ氏の警告が裏目に)
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「50日間以内に停戦に応じなければ対露制裁を強化するとした14日のトランプ米大統領の警告」
うーん、最近の報道を見ると、この話が裏目に出ているらしいんだが、具体な行動が報じられたのは初めてかもしれない。
「米CNNテレビは17日、主戦場のウクライナ東部で夏季攻勢を続ける露軍が「数日から数週間」内に大規模な攻勢に打って出る可能性があると伝えた。」
やれやれ・・・。
「露軍が前線付近に16万人規模の兵力を集結させている」(ウクライナ軍当局の報告)
先日は、確か11万人だったからな。
アッという間に5万人も増えたことになる。
今年初めころは、東部戦線に配備されていた兵力は7万人程度だったから、現在は倍以上だ。
「露軍の大規模攻勢が予測される方面として、ウクライナ軍の重要防衛拠点である東部ドネツク州ポクロウシクとコスチャンティニウカ、東部ハルキウ州クピャンシク」(CNN)
コスティアンティニフカが重要防衛拠点であるかどうかは知らない。
前線の補給拠点に過ぎないと思ってるんだが、まあ、評価は人さまざまだろう。
クピャンスクは、ロシアにとっては長年の懸案だが、最近北東部での動きが活発化している。
浮沈子的に興味深い言及もある。
「露軍の前進の大部分は農村部で達成されたものだと説明。ポクロウシクやクピャンシクなど「要塞化された都市」を正面から攻撃するには多大な兵力を要するため、露軍はそうする代わりに都市を包囲し、補給路を遮断しようとする戦術を進めていると指摘」(英国防省)
浮沈子は古い人間だからな。
ちょっと、こんな話を思い出した・・・。
農村が都市を包囲する。
(紅軍)
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「紅軍の戦術と戦略」
「革命農村によって都市を包囲する」
まあ、どうでもいいんですが。
ロシア軍の場合は、彼我の兵力差を有効に活用して、損耗が避けられない正面突破を避け、囲い込んで補給路を遮断するという戦術を取っているに過ぎない。
ポクロフシクについて見れば、ウクライナ軍はこの半年余り、良く粘って守り続けているとも言えるが、ロシア軍の損耗を極大化することが出来ていないことも確かなわけだ。
この間、備蓄や細い補給路で耐えてきたんだろうが、いよいよ正念場を迎えつつあるのかもしれない(未確認)。
50日という経済制裁(二次関税)発動までを、本当に許可された期間として活用しているのかは知らない。
まあ、戦略戦術的に見て、あり得ない話だとは思うけどな(人員や物資の手配、集積、訓練、移動などは年単位で行われる)。
外形的にそう見えているだけに過ぎないだろう。
この50日がウクライナにとって正念場であることに変わりはない。
米国の軍事支援がどれ程確保されたかは知らないが、それらを使って戦場で結果を出さなければならないからな。
長距離爆撃や領土内深くに侵入する破壊工作と異なり、前線での戦闘は地力が試されることになる。
鳴り物入りで投入された最新の戦車やF-16戦闘機が、どれ程活躍しているのかは知らないが、ウクライナが押し込まれ続けていることは間違いない。
「5月以降に露軍によるウクライナ領の占領速度が加速しているとする分析を公表。露軍が6月だけで約550〜600平方キロのウクライナ領を制圧した可能性が高いとする見方」(英国防省)
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