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由々しきこと
(焦点:出口見えないB787問題、ボーイングの財務を圧迫)
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この記事の中に、「アメリカン航空のトップを務めた米航空業界の大御所ボブ・クランダル氏」のコメントが載っている。
「由々しきこと。航空会社や旅客にとっては迷惑な話で、ボーイングの財務が痛むことになる」
「航空産業は、常に学びながら発展している。今回の教訓はリチウムバッテリーに関することだ」
まあ、大方の認識もそんなところだろう。
暫定的(B社は恒久的だと言ってます)な対応策が提示され、4月から飛行が再開されれば、この問題も過去の話題になり、発火したリチウム電池は、次の飛行までに載せ換えられて、問題は解決する。
なんて、安全な飛行機なんだろう!。バッテリーが加熱して炭化することがあっても、飛行を継続して飛び続けることができる(もちろん、単セルが1個でも燃えてしまえば、バッテリー全体が使い物にならなくなり、以後はバッテリーなしで飛び続けることになる。発電機が故障しないことを祈ろう・・・)。
当局が、ボーイングから「1000万時間に1回」と言われ、信じて認可したバッテリーが10万時間に2個も燃えてしまって、想定の200倍も危険だと分かっても、さらにその「同じ電池」を使い続ける無神経さと図々しさ!。
まあ、10億年に1回と言われた、原発事故が、50年で3回も起こったのに比べれば、良心的な話ではあるが・・・。
ユナイテッドや日本航空、全日空は、少なくとも5月末までの欠航を発表している。運行が認可されても、バッテリーの改修が長引けば影響はさらに広がる。
(ANA ボーイング787型機の運行を5月末まで見合わせ)
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この飛行機は、失敗作だ。
要素技術の詰めが甘く、代替手段も考慮されていない。配線ミスや、バルブの不具合、スイッチの塗装ミスなど、ものづくりの基本ができていない。
ボーイングは、既に、航空機を生産する能力を失っている。
初飛行までに3年半の遅れがあったそうだが、その間、バッテリーの問題どころではなかったのだろう。
ようやく、その課題に取り組むことができるようになったということか。
キャリアの姿勢にも疑問を感じる。
この飛行機を安全に運行できる自信が、本当にあるのだろうか。
飛行中に火を噴くバッテリーを抱えたまま、ETOPS 180の航路を飛ぶのだ。
(ETOPS/LROPS)
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FAAは、元々バッテリーが空中で発火することを容認して認可している。
今回の改良は、その影響を単セルで封じ込めようとしているだけだ。何度でも言うが、単セル1個がだめになれば、直列接続されているバッテリー全体がだめになる。
つまり、認可基準を変えなければ、再び認可され得るわけである。
そんなことは絶対に起こらないと信じてはいるが、一寸先は闇である。おまけに、浮沈子の推測が正しければ、ボーイングが787からリチウムイオン電池を降ろすことはあり得ない。
ボーイングの重役でもなければ、株主でもないので、そんなことを心配してもしょうがないが、一番安全なのは、何といっても、二度と787を飛ばさないことである。
次に安全なのが、電池を積まずに飛ぶことである。
発火の危険のあるバッテリーを積んで飛ぶくらいなら、バッテリーなしで飛ぶのがよろしい。発電機を増設する手もある。
最悪なのが、今のままの電池を積んで飛ぶという、今回の改善策である。臭い物にはふたをして、乗客に気付かれないようにそーっと積み替えるわけだな。
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